古い雇用環境の一新は、実は日本にとても有効に働くかもしれない説

今年に行われた春闘の中で、
大企業の雇用改革に向けての動きが
徐々に表立ってきました。

大企業が日本型雇用からの脱却へ進む

今年行われた春闘の中で
日立が日本型雇用からの脱却計画について
重要な発言等をしたようなので紹介します。

なお、2018年11月の時点で
同様の計画について、
インタビューを受けているようです。


ただ、そこから1年以上経過していることと、
4月からの働き方改革を控えていることもあり、
より具体的な発言等があったようです。

日立は自動車メーカーではありませんが、
日本の大企業なので、自動車業界からしても
大いに参考になる部分があるかと思います。

また、日立とホンダは自動車事業等において
協力関係にあるので、
仮にホンダが日立と同じ方向性を
目指していたとしても、
なんら不思議ではないでしょう。

メンバーシップ型からジョブ型へ

↓まずはこちらをご覧ください。


記事の中で、「ジョブ型」という言葉がでてきます。
対義語は「メンバーシップ型」です。

メンバーシップ型とは、
これまでの日本型雇用の典型で、
同じ会社に勤め続け、
年功序列で給与が上がるというシステムです。

まず人を集めるということを先にやり、
(新卒一括採用)
あとは年数をかけて
社内で育てていくというスタイル。

「レールに乗っている間はイージーモードだが、
 レールから外れるとルナティックモードになる」
という日本社会の特徴を裏付けていたモノです。

一億総中流のような時代など、
大多数の雇用を安定させやすいという意味では
貢献度の高い仕組みでしたが、
インターネットの発達やITによる
第四次産業革命の足音が大きくなるにつれ、
グローバル化も進んで
時代遅れになってしまいました。

また、迎合できる人を良しとして、
個性的であることを排除する傾向にあるので、
個性を発揮したい人には
生きずらい仕組みだと思います。

一方、ジョブ型では、
仕事の内容を明確化し、
専門性を発揮しながら仕事をしていきます。

特定の会社の中での価値を高めていくのではなく、
社会の中での自分の価値(スキル、専門性)
を高めていくことが重要になっていきます。

日本人は農耕民族……なのか?

日本の雇用において
ジョブ型がメインになってくると、
自分で考え、試行錯誤しながら動ける人、
狩猟民族的な考えの人のほうが
活躍できる場面が多くなっていきます。

狩猟民族は、狩りで生計をたてる民族で、
農耕民族は、農業で生計をたてる民族です。

農耕民族は安定を好み変化を嫌う(恐れる)一方、
狩猟民族は変化を好み、停滞を恐れます。


農耕が食糧確保の手段となっている場合、
作物を安定して収穫することが最優先事項なので、
その安定を脅かすものは
命の危険をもたらすものに等しいわけです。

狩猟が食糧確保のベースとなっている場合は、
狩りの成果が生存確率に直結するため、
獲物が少なくなれば、新天地を求めて
常に動き回らなければなりません。

獲物を狩れない=命の危機を意味しますので、
同じ場所に停滞し続けることを恐れるのです。

日本はもともとが農耕民族なので、
全体主義としての社会がベースにあります。
そのため、これまでも日本の雇用環境においては、
メンバーシップ型が有効であった……

と書くつもりだったのですが、
農耕型、狩猟型についていくつか調べていたら、
どうもそうとは言い切れないかもしれない、
と思えてきました。

↓以下、参考リンク2か所です

古い雇用環境の一新は、実は日本にとても有効に働くかもしれない説(タイトル回収)

先ほど挙げた参考リンク先は
2か所ともまったく違う情報源ですが、
奇しくも両者は、
「日本人は農耕民族と
 狩猟民族のハイブリッドではないか?」

という結論に至っています。

もしこれが真実であれば、
メンバーシップ型雇用環境からの脱却は、
日本にとって大きな躍進の一歩
となるかもしれません。

日本には外国式の雇用環境は合わない、というのは幻想かもしれない

日本の幸福度は、先進国の中では
かなり低い順位であることが知られています。
(2019年では58位)


日本は法整備やインフラなどもかなり整っており、
治安も良いので幸福度が高いと思われがちですが、
実際の幸福度が低いことはしばしば話題になります。

原因についてはもちろん諸説あるでしょうが、
そのうちの大きな要因のひとつに
仕事に関すること、
雇用環境があるかと思います。

ワークライフバランスという
言葉が多く聞かれるようになりましたが、
日本の雇用環境が
幸福度を大いに下げている原因だとしたら、
そもそもいまの雇用環境が日本人に合っていない、
という見方もできます。

“日本人は農耕民族”というのが
一般的な常識と考えられやすいため、

「個人よりも会社を重視する
 全体主義的な日本の雇用環境のほうが
 日本人にあっているはず。
 しかしグローバル化に合わせるためには
 やむなくそれを変えるしかない。」

悲観的に考えられがちですが、

実はジョブ型のほうが日本人には合っていて、
旧来の雇用環境が日本人向きというのが、
むしろ幻想で間違いだったと
気づく可能性すらあるのではないでしょうか?

戦後の焼け野原から、経済大国になった日本

戦後、日本は焼け野原から
経済大国へと上り詰めました。

その背景には冷戦や南北戦争など
外交的な要因も多くありますが、
本田宗一郎や松下幸之助といった偉人が、
この時期に歴史へ次々と名を刻んだのは、
日本が戦後のゼロからのスタート
だったことが大きな理由
だったのではないでしょうか?

つまり、
「無から有を生む」「新しく始める」ということに
実はもともと日本人は長けている特性があり、
戦後に強制的にゼロからスタートさせられたため、
その特性を大いに生かすことができた、
という逆説的な考え方です。

もしも日本人が、本当に、
すごく典型的な農耕向きDNAの民族であったなら、
戦後の焼け野原から経済大国になることなど
普通に考えたら不可能なのではないでしょうか?

雇用環境の流動化は、日本を再び急上昇させるかもしれない

雇用がジョブ型に移行すればするほど、
働く日本人は狩猟型の自立した働き方を
目指していかねばなりません。

雇用改革が半ば強制的に
労働者の自立を求めるのは、
戦後に、強制的にゼロからスタートさせられた
当時の環境と重なる部分があるように思えます。
(無論、雇用環境に限定した意味です)

実は日本人は狩猟型か、
もしくは狩猟と農耕のハブリッド型
であることが真実であれば、
働き方改革グローバル化による雇用環境の変化は、
予想外にも水を得た魚のような状況となり、
日本人サラリーマンを
“侍”に変えていくかもしれません。